ニュージーランドの風力発電

先日パーマストンノースへ出張に行った際、着陸直前に多くの風力発電の風車が回っているのを見つけました。原子力発電のないニュージーランドでは、火力、水力につぐ重要な発電施設という一般的なことは知ってましたが、風力発電所がどれくらいあるのか、そしてどれほどの量の電気を作っているのか全く知らなかったので、この機会に少し調べてみました。

 

ニュージーランドの風力発電所

ニュージーランドで最初の風力発電所は1993年。ウェリントンのブルックリンで発電を開始しまし た。その後2016 年までに、ニュージーランドの電気消費の約 6% が風力で発電されました。人口が500万人ほどの小国なので、この6%はなんと30万世帯が1年間使用する電力量と同じだなんだそうですニュージーランドでは現在、全国で19の風力発電所(英語ではWind Farm)が稼働しているそうです。
今後は施設を更に充実させ、2035年までにニュージーランドの電気消費の20%を賄う計画になっています。

 

ニュージーランドのCO2排出量

自然豊かな国というイメージのニュージーランドのですが、残念なことにニュージーランドのCO2排出量は年々増加しています。NZの総排出量は1990年以来24.1%増加し、2015年には8,020万t CO2-eとなり、同期間のCO2排出量は41.2%増加しました。環境省によると 、ニュージーランドの人口当たりの排出原単位は先進国の中で最も高い部類なんだそうです。

政府はパリ協定に署名し、炭素レベルの削減に取り組んでいます。現在の目標は、2030 年までに排出量を 2005 年のレベルより 30% 削減することです。政府はまた、2050 年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを達成する方法を調査するよう助言しています。

 

風力エネルギーは気候変動にどのように対処できるのか?

化石燃料への依存だけでなく温室効果ガスの排出も削減できる方法の 1 つは、風力やその他の再生可能エネルギー資源から生成される電力の割合を増やすことです。風力発電所は発電時に温室効果ガスを排出しませんが、石炭スタンドやガソリンスタンドは排出します。

石炭とガスの生成では、どちらも大量の廃熱が発生しますが、これを発電に簡単に利用することはできません。ガスや石炭から電気を生成するために使用されるエネルギーの 50% 以上が生産プロセスを通じて失われますが、風力エネルギーには当てはまりません。

風力発電所からのライフサイクル排出量(コンポーネントの製造、現場への輸送、建設、運営、廃止措置など)は、火力発電からの排出量の約 1% 。

政府は電気自動車の普及を後押しするために補助金を出したり、各市町村ではバスを電気に変えるなど、産業用熱源を化石燃料の使用から電気に変更すしつつあります。ニュージーランドが電力の大部分を再生可能エネルギーで発電し続ける限り、これらの戦略は炭素排出量の大幅な削減につながります。

 

風が吹くとエコにつながる。

ニュージーランドに来たことがある方なら経験があると思いますが、実は風が強い国でもあります。
びゅうびゅう風が吹く日も多く、髪は乱れまくり、雨が降ってると傘も飛ばされてしまうくらいのことも頻繁です。
風に吹かれて、「ひゃ~」と慌てる瞬間でも、この風が風力発電の羽をぶんぶん回してくれることを想像してみると、「ありがたや、ありがたや」と思うようにマインドセットしておくのもいいかもしれませんね。

出展:https://www.windenergy.org.nz/

 

エコに関する学習教材満載のニュージーランド留学

SDGsという言葉はニュージーランドではまだ馴染みがありませんが、エコ活動は活発に行われています。トビタテ留学の奨学金で留学を計画する学生さんは、その留学先エリアでの研究リサーチが求められてるようですが、ニュージーランドにはネタがいっぱい転がっているので、ぜひニュージーランドを留学先に選んではいかがでしょう?

 

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