美しい山々や、澄み渡った空、それに羊や馬など、ニュージーランドの観光ガイドやポスターで目にする景色は、「ニュージーランドは自然豊かな国」を連想させますよね?
でも、ほんとの意味で自然が多いのかというと、実は全くそんなことはありません。
え!?どういうこと?と思われると思いますよね。
まだヨーロッパから移民がやってくる前のマオリ族の時代
ニュージーランドは太古の昔はオーストラリアの一部であったのは、地図を見れば容易に想像できると思います。
地殻変動の繰り返しで、今のように孤立した島となったわけですが、四つ足動物がいない、鳥類天国のこのニュージーランドに約800年前に最初にやってきたのが、マオリ族の人たち。
遠くハワイキの島からカヌーに乗ってやってきたと言われています。
マオリ族は狩猟民族で、農地開拓は行わなかったので国土全体の85%が森林に覆われていました。
(写真:Te Papa Museumより)
入植者たちがニュージーランドを開拓して
1769年にイギリス人クックがニュージーランドを探検した後、1800年代中頃から、ヨーロッパから移民がやってきました。
彼らは羊や牛などの家畜を飼うため、土地を開墾しニュージーランドの森を伐採し始めました。
その結果、あっという間に国土の半分ほどが農地になり、森林が減ってしまったのです。
現在の姿
そして現在のニュージーランドには、わずか25%ほどしか手つかずの森林は存在していません。
以下の写真を見ると、どれだけ人間が森を潰してしまったのかよく分かります。
ニュージーランドを正しく表現すると
先述のとおり、ニュージーランドの森林は国土の25%ほど。
それに対して、日本はなんと国土の70%近くが、森林面積なんだそうです。
なので、ニュージーランドが日本よりも自然が多い、というイメージは誤ったものになります。
正確に表現するとすれば、「ニュージーランドは緑が多い」ということになるかと思います。
日本の面積の2/3ほどの島にわずか550万人ほどの人間と、その10倍以上いる牛や羊のバランスで、見た目にはあたり一面緑色という感じでしょうか。
夢を壊すようなことを書いてしまいましたが、こういうことを知っておくのも、留学中に役に立つことがあるかもしれませんね。
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